はじめに
この記事を読んでいるあなたはおそらく私と同世代だと思います。
思い出してください。我々が小学校の頃、携帯電話はありませんでした。
高校生くらいになり、初めて手にした携帯電話。着メロを4和音で一生懸命作っていました。
「このメールを5人に転送しないと不幸になる」といったチェーンメールが回ってきていました。
「ワンコール」「ワン切り」が流行っていました。
そんな我々の時代からは考えられないほど、インターネット、端末(スマホ、タブレットなど)は進化し、便利になりました。
それに伴い、様々なインターネットに関わるトラブルが増えてきています。
小学生にスマホを持たせる時代
私は小学5年生の息子にスマホを持たせています。同級生の友達も半数ほどはスマホを持っています。
息子のスマホ使用状況は表1のような感じです
機種 | Rakuten Hand 5G | 契約セットで1円購入 |
キャリア | 楽天モバイル | 1078円 |
通話 | 楽天でんわ、meet | 通話料無料 |
ゲーム | 3つまでなら入れて良い | 平日2時間、休日3時間できる |
SNS | いまのところ使っていない | ー |
その他 | ファミリーリンク使用 | 私の承認が無ければアプリの使いが出来ない |
詳細は後ほど解説しますが、約束事を明確にし、それをなぜ守る必要があるのかを本人にわかりやすく伝えています。
また、スマホの所持に関して相談を受けた家庭に対しては同様の方法を実施してもらうことで今のところ大きなトラブルは発生していません。
この記事に書いてあることを導入すると、子どもをスマホ依存や、様々なトラブルから守ることが出来ます。
もちろん確実に保証するものではありませんが、参考にしていただければと思います。
子どもにスマホやタブレットを持たせるために必要なこと
まず結論から
- 親のスマホ、タブレットの使い方を見直すべし
- ルールを決めて渡す。(無条件で渡さない)
- ルールの意味を説明する
- ルールが守られなかった場合どうするか伝える。
- 実際に約束事が守られなかった場合、事前に取り決めた内容を実施する
- 徐々に約束事を緩和し、最終的には無条件で使用(自分で料金の支払いが出来る段階で)
親のスマホ、タブレットの使い方を見直すべし
よくこのような相談を受けます。
子どもがスマホゲームをやめない
いつの間にか課金をして大量の請求が来た
ずっとyoutubeを観ている
知らない人に写真を送っている
大小様々ですが、子どものスマホやタブレットの使い方について困っているという相談はたくさんあります。
そのほとんどがいわゆる「スマホ依存」と呼ばれる状態に陥っていると考えられます。
大人は1日4時間をスマホに費やしている。10代の若者なら4~5時間。
アンデシュ・ハンセン 「スマホ脳」 新潮新書
この本の著者によると、依存症とは自分に害を及ぼすと分かっていても、その行為を何度も繰り返してしまっている行為のことを指す。
1日の中でスマホを数時十分ごとに繰り返し目にし、合計4時間費やしている。あとから考えると、それらは必要な時間ではなく、もっと有意義に使えたはず。
そう考えるとスマホを無意識に見てしまう。SNSやゲームに没頭してしまうことは十分に依存症と考えられると思います。
あなたのスクリーンタイムを調べてみよう
子どものスマホ依存に悩む前に、まずは親であるあなた自身がスマホ依存になっていないかを振り返ってみましょう。
どれだけ子どもに
スマホばかり見ないで勉強しなさい!
と言っても、その横でスマホばかり見ている親の背中を見て育った子どもはスマホばかり見て勉強をしなくなるでしょう。
まずは親であるあなた自身のスマホの「スクリーンタイム」を調べてみましょう。
これは私のスマホのスクリーンタイムです。このような感じで、合計のスクリーンタイムと、どのアプリを何分見ていたかを知ることが出来ます。
ちなみにこの日は私はマップを使ってくじゅう花公園へ行き、写真撮影をした日だったと思います。
もちろん、必要な時に使う分には特に依存性はないと思います。
「〇〇時間使用していればスマホ依存だ」というラインを定めることは難しいですが、仕事以外で日常的に4時間以上使っている場合は使い過ぎと考えて良いと思います。
子どもの目の前でスマホを使うときは要注意
厳しい言い方ですが、スマホばかり見ている親の姿を見た子どもは、きっとスマホばかり触る子になってしまうでしょう。
例えば
・食事中
・寝る前
・子どもが勉強している時間
・旅行中
このように、子どもと過ごしているときにスマホばかり見ていませんか?
もちろん、全く見てはいけないという話ではありません。ただ、子どもと一緒にいるときはある程度配慮をした方が良いということです。
口で「スマホばかり見ない」と言うのではなく、「スマホばかり見ない」親の姿を見せましょう
ルールを決める。そのルールの意味を伝える。
ルールを決める。
子どもが一人で出歩く、または一人で家にいることが多くなった。または、子どもからスマホが欲しいと言われたとき。
子どもにスマホを持たせるかきっかけは様々ですが、
無条件でスマホ、タブレットを購入し、持たせてはいけません。
購入する前に具体的に約束事を決めましょう。
子どもの年齢が低ければ低いほど、厳しいルールを設定しましょう。
それを子どもが厳しいと感じる前に設定することが重要です。
私は息子に、下記のようなルールを一緒に話し合って決めました。
スマホの合計使用時間は3時間、かつ朝9時から夜8時の間のみ使用。
ゲームは2時間、ゲームアプリは3つまでダウンロードして良い。
動画はテレビで見る。スマホでは見ない
電話番号は人に教えない
自宅外は電話のみ、データ通信しない
アプリを入れるときは親の承認が必要
かなり厳しめに設定してますが、始めはこれくらいで良いと思っています。
厳しい条件から、子どもの年齢、状況に合わせて、徐々に変更、緩和していくと良いでしょう。
無条件で渡し、あとで不具合が起きてルールを追加すると、子どもの反発が強く、お互い苦しい思いをすることになります。
ルールの意味を伝える。
ルールを設定する際は、可能な限り、なぜそのルールが設定されているかを伝えましょう。
一方的な禁止は、場合によっては子どもは隠れて行おうとします。
例えば
・スマホの合計使用時間3時間 ⇒ スマホ依存にならないようにするため
・使用時間が夜8時まで ⇒ 夜眠れなくなり、背が伸びないから
・ゲームは3つまで ⇒ 頭の中がゲームだらけになり、勉強できないから
・自宅外のデータ通信禁止 ⇒ お金がかかるから
このように、なぜそのルールを設定するのかを伝えています。伝えたうえで、子どもの主張もある程度取り入れます。
例えば、ゲームの数は、始め1つにしていましたが、友達がしているものをどうしてもしたいと主張があったので、3つに緩和しています。
ルールが守れない場合の対処法
設定したルールが守られない場合は、基本的にスマホは使えないようにしましょう。
しかし、ただ「ルールを守りましょう」と口で言っても、守ることが難しいjとおもいます。物理的に守らざるを得ない状況を作りましょう。
そこで便利な機能が
詳細は別の記事で取り扱う予定です
これらのアプリを使うと
リンクしたスマホの使用状況を把握することが出来ます。
使用状況の把握だけでなく、事前に設定した時間を超えて、スマホを強制的に使えなくする機能があります。
この機能はスマホ本体の使用時間だけでなく、アプリごとの使用時間も設定できます。
また、ダウンロード制限や、もちろん課金制限など、厳しくしようと思えが、ガチガチに制限をかけることができます。
階段を登ることは簡単でも、降りることは難しい
初めてスマホを手にした段階で使用制限があれば、そこから使用状況、年齢に応じて、制限を緩和して行くことは、簡単に出来ると思います。制限緩和に反発する子どもはいないと思います。
しかし、初めから制限がない状態でスマホを手にした子どもに対して、後から制限をかけることには、強く反発するでしょう。
場合によっては隠れて親の見ていない所行い、子どものスマホの使い方がより見えなくなることがあります。
子どもにスマホを持たせ始める時期を考察
結論から言うと、
適切な管理の元であれば、小学生のうちに持たせる。
小学生の学年は家庭の環境、本人の状況によると思います。
個人的には5から6年生あたりが良いかと思います。
子どもが、子どもだけで行動を始めた時、1人で留守番をさせる機会が増えたきたタイミングと、ご家庭の経済状況などを考慮して、持たせる時期を決めると良いと思います。
子どもを取り巻く環境。主に友人関係も重要になってきます。
高校生になって、厳しい制限をかけて持たせようとすると、友達の影響等もあり激しい反発を受けると思います。
よって、まだスマホの所有が、子どもの交友関係に影響の少ない時期、かつある程度ルールの理解ができる時期、そして本格的な思春期、反抗期に入る前の段階で、一緒に決めたルールのもとでスマホ使用の練習をすることが好ましいと私は考えます。
子どもが何をしているのか、関心を示そう。
これまで数々スマホやゲーム依存に関する相談を受けてきた中で、
高校生以上で後からルールや制限を加えることは難しく、受験のためのスマホ使用時間の制限や、何か事件、事故を起こしたなどの理由がない限り、子どもにも納得した上で、制限をかけることができないケースがほとんどでした。
現在の親世代が想像もつかないようなスマホの使い方を子どもたちはしています。発覚した時には取り返しがつかないようなことをしてしまうこともあります。
もちろん、失敗から学ぶこともあります。全ての失敗を先回りして食い止めることは良くないと思いますが、
失敗から学ぶべき、その失敗が、初めから取り返しのつかないような失敗にならない様に、初めは、ある程度親の管理下に置き、徐々に慣れていくとが必要だと思います。
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